JS1100STXのエンジントラブル

　ジェット団の仲間がなんと今年買ったばかりのKawasakiJS1100STXを泥水の中に沈めてしまいました！おまけにクランキングもしちゃったとの事で、泣く泣くエンジンのオーバーホールです。エンジンを降ろして文字通りばらばらにしました。ここではその模様をたっぷりとお届けします。ジェットのメカに興味がある人は必見よ？！

修理方針

　さて今回のトラブルは波打ち際の泥水の中にジェットを倒して水没させてしまい、キャブレターからエンジンにも水が入ったので、とりあえず抜こうとスターターを回したというものでした。異物が入った時にクランキングするのは禁物なんですよね～。

　ここでogaogaに連絡がつき、フィールドでどうこうできるレベルの問題ではないのでとりあえず東京に持ち帰ってきてもらいました。

　さてここでどうするかというと、ピストンとシリンダーに傷が入っているかもしれないので、どうしたって分解してみないといけません。もし傷が入っていたら場合によってはピストン交換、シリンダーのボーリングといったケースも考えられます。またクランクケースの中も砂だらけでしょうから、クランクシャフトのベアリングも要点検です。ということで修理方針はそっくり取り外して完全分解ということに決まりました。
　後はただひたすら作業あるのみです。それでは以下順を追って解説していきましょう。

取り外されたエンジン

　何はさておきまずエンジンの取り外しです。最初にキャブレターとチェンバー・エキゾーストマニフォールドを取り外して、次はマウントボルトを外します。エンジンを降ろされたハルはがらんどうで何ともいえずに淋しげでしたね～。

ヘッド分解

　まずは恐る恐るヘッドを外してみました。たっぷりとオイルを入れておいてもらったので錆付いていることはないと思いますが・・・。

ピストンとシリンダー

　とりあえず致命的な傷は入っていないもののやはり細かい砂粒が入っていました。やはり当初の予定通りバラバラにしてみます。

バラバラ

　クランクケースまでバラして結局完全バラバラです。2ストですから部品点数としてはそんなに多い方ではないですね。しかしこんなものほんとに組み立つのかしら？

洗い

　あっちこっちに砂を噛んでいるのでまず洗いです。しかし洗いと言ったって簡単ではありません。べったりオイルが付いていますので簡単には取れないんです。ガソリンの中に浸けてオイル分を飛ばしながらの洗いです。エキゾーストマニホールド等摺動部分がない物は洗剤でごしごし洗っちゃいました。

　洗った後はよっくオイルを吹いといてあげないとすぐ錆びちゃいますから注意です。

組み立て

　さてさていよいよ組み立てです。どうせここまでバラしたのですからポート研磨もしちゃいました。組み立てて行くと「あれ？この部品が入らない？！」なんて事はしょっちゅう。ほんとに大丈夫なんかい？

搭載

　　さてさて一応組み立て終わって圧縮も問題なかったようです。まあ部品が2～3点余りましたがそれはご愛敬ということで。いよいよジェットに搭載です。

テスト

　　いよいよテストです。ホントに掛かるのかな～？期待と不安が入り乱れるこの瞬間。でも何とか無事復活しました。

ということで

　ということで今回は何とか無事復活しました。一度やってしまえば結構簡単ですからメカが好きな方は是非挑戦してみてはいかがですか？意外と出来る物ですよ。ただしサービスマニュアルだけは用意なさってくださいね。

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